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利益管理

<利益管理>

 

利益は、

顧客の満足をいかにマネジメントが効果的に実現したかを示す指標です。

 

利益管理は、

マネジメントの生産性と創造性を経済的指標により管理する方法です。

 

この管理は、マネジメントの意思決定・行動のために適切な情報を提供する基幹機能です。

ただし、マネジメントの正しい考え方と運用がなければ機能しません。

 

<利益管理の前提>

利益管理の前提は正しいマネジメント活動です。

 

正しいマネジメント活動とは、

「マーケティング機能」と「イノベーション機能」の実現のために、「仕事のマネジメント」と「人のマネジメント」をマネジメント技法(スキル)を用いて行うことです。

それも変化のなかで、機会を見つけ戦略的に集中して成果を実現することです。

 

利益管理は、単独で数値的な操作により実現するものでなく正しいマネジメントの成果を予測・検証(見える化)するものです。

活動は合理的に予測し検証できなければ、制御できません。

予測・制御のために合理的な情報を提供するのが利益管理の役割です。

 

<マネジメントと利益管理>

利益は、4つの要因によって実現します。

①顧客満足の実現

②より以上の満足を実現

この2条件は顧客の欲求を満足させることによって実現します。

③生産性向上の実現

生産性の向上は、改善および革新によって実現します。

④戦略の実現

将来の発展、競争優位のため、機会へ経営資源を集中的させることにより実現します。

 

<利益の要素項目>

①売上:顧客満足が実現されて、対価として企業が受け取った時に獲得されます。

②売上原価:売上を実現するためには、商品(製品)・サービスとしてモノ・コトとしての「効用」を”形”にします。

このモノ・コトにするためには「コスト」が発生します。

③経費:モノ・コトを顧客に認知してもらい手元に届けるために、また企業を維持・運用するためにも費用が必要です。

 

 

「売上原価」と「経費」は、「売上」の実現のためにのみ、また「より多くの売上」実現のためのみに費消されなければなりません。

しかし、まったく関連なく費消されることがあります。

コストが売上に貢献できるように成業するのが利益管理です。

 

「売上」、「より多くの売上」の実現のために、「コスト」を成果の面より管理するのが「利益管理」です。

 

①「売上」はマーケティングの成功によります。

②「売上の増大」は、イノベーション(革新)の成功によります。

③「売上原価と経費の削減」は、生産性の向上を実現させる改善と革新(イノベーション)の成功によります。

 

◎利益等式

利益=売上-売上原価-経費 

利益は、

①売上を上(アップ)げること

②売上原価を下(ダウン)げること

③経費を下(ダウン)げることにより実現します。

 

◎管理等式

目標利益=可能収益-許容費用

目標利益:未来費用の蓄積や安全経営のために目標とされる利益

可能収益:現状の経営努力により現実的に獲得できる収益

許容費用:目標利益を確保するために許される限度費用(生産性向上目標)

 

<目標利益>

環境は絶えず変化します。

①リスクに備え、十分な蓄えが必要です。

②変化はリスクとともに機会を提供します。

イノベーション(変革)、強みの育成・強化、生産性向上のために投資 (戦略支出、設備投資)を行い、「機会」に備えて準備を行います。

 そのために、利益を確保します。

○戦略支出とは:人材育成・教育訓練、研究開発、広告、顧客サービス、システム化(省力化、情報武装化)などのための支出です。

 

<可能収益>

収益は、外部(市場、社会、競争)の現実によって実現します。

企業自身でのコントロールはほとんど困難です。

 

できる限り「顧客の欲求」と「環境の状況」を読み取り、適切な予測と調整(内部コントロール)を行い可能な限りの収益を確保します。

それとともに、たえず機会を見つけリスクをマネジメント(参入・維持・撤退)して変化のなかでの収益の維持と最大化をはかります。 

 

<許容費用

コントロールが可能なのは内部です。

絶えざる改善により、さらに革新により目標利益を実現させるために生産性の向上を目標をさだめて最小化を継続的にはかります。

ただし、戦略的費用については最大許容額での確保をめざします。


 <利益管理の前提「人のマネジメント」>

管理会計による統制は、実現しなければならない目標です

この目標実現ためには、正しい仕事の設計の基盤の上に「働く人のエネルギーとコミットメント(参加意欲)」とその管理が必要です。

コンセプト、ビジョン、行動規範、参加制度、報酬制度等の適切な運営による「人のマネジメント」が根幹になければ実現しません。

 

目標設定にしろ、予算編成にしろ、意思のない数字の羅列は意味がありません。

意味と意思を組み込むことが必要です。

意味と意思の目標は、マネジメントの基本である以下の4つです。

①マーケティング

②イノベーション

③生産性向上

④戦 略

 

<利益管理の手順> 

①目標と標準

②予算計画の構築

③実行

④結果の測定、分析、評価

⑤課題の発見

⑥修正、実行

⑦④~⑥を繰り返す

 

これらを会計的に組み込んだものが「管理会計」です。

管理会計 参照 クリックしてください

 

<利益管理と戦略>

 すべては変化します。

変化のなかで機会を見つけ、その機会に集中するのが戦略です。

戦略がなければ、いずれ終末を迎えます。

 

より良き戦略を実現するためには、通常の業務活動とは異なる戦略的活動が必要です。

戦略的活動の利益管理には3つのポイントがあります。

①機会への集中的な経営資源の投入

②強みの形成のための経営資源の投入

③貢献しなくなった活動及び減少しつつある活動からの経営資源の投入の停止および削減

(もちろん、戦略的でない活動については継続的な生産性の向上を行います。) 

 

主たる利益の目的は、未来費用(戦略費用)です。 


<未来費用(戦略費用)の運用>

戦略については2つの側面があります。

①その成功については、そのほとんどが合理的な判断が困難で予測不可能である。

②その成功確率は低い。

戦略にはこの2側面がありますが、この活動のなかからのみしか新たな柱となる収益源泉が生まれません。

 

チャレンジしなければ、顧客の欲求及び競争環境のなかで埋没し衰退が待っている。

リスクをかけたチャレンジのみが、企業に新たな可能性をもたらします。

そのために、たえず最高の人材と最大可能な資金をもって機会への資源の投入が必要です。

機会を実現させるには中途半端な対応では、成果は実現されません。

 

しかし一方では、思わぬ予測していなかったところから成果が生まれることがあります。

戦略、つまり未来には予測不可能な出来事が待っており、その矛盾を取り込んでのマネジメント対応が必要です。

経営者は、社内にある「きざし」を読み取る心構えが必要です。


<経営資源の経済性> 

2つの異なる性質の経営資源

一つは①有限活用の経営資源、もう一つは②無限活用可能な経営資源です。


①有限活用の経営資源

人、モノ、カネの有限な経営資源です。

有限活用の経営資源の活用については、一定のルール化が必要である。

予測された成果を測定し、一定の基準に基づいての追加資金投入について判断します。

一定基準を超えた場合は、基準に従い撤退します。


この場合、それまでに得られた成果物は情報として再活用できるように整理・データベース化します。


②無限活用可能な経営資源

特許等の知的財産、情報、経験、技術、ネットワーク(人脈)などの知識(知的経営資源)は、またよい企業文化(風土)などは、だれが何時でも何度でも活用可能でかつ統合化も可能です。

この知識、文化的経営資源が、現在の社会での競争を制する経営資源になったいます。


利益管理においても、この経営資源への投資はもっとも重要な経営判断になります。

知識経営 参照 クリックしてください